鳥屋酒造は創業以来・地元・鳥屋町(現・中能登町)を中心に能登地区で親しまれていました。
新ブランド「池月」はほとんどのお客様は知らない。酒遊館ふじた酒店の藤田利宏さんは「マイナーな『池月』をメジャーにしたい」といい、みんなにも同じ思いで取り組んでいる。その取り組みは、勉強会を通じて情報交換され、試飲コーナー、憩いののスペース、池月の特設コーナー、ポップ、手づくり看板、また共通のチラシ作成や中元・歳暮のオリジナルギフト、「うすにごり」予約時の店内外の装飾など、出来ることは何でも取り入れていった。
この活動で、これまで以上にお客様との会話が増えていった。「一つ一つ行動づるたびにお客様も興味を持っていただき会話の機会が増えていきました。お酒以外の話が多いですが・・・お伝えするのが楽しかったし、聞いてもらえるのが嬉しかった。」といい、「家族間の会話も増えたし、何より店が明るく活気づいたように思います。」と笑顔で話す藤田さん。
この地道な活動を通して1本また1本と「池月」はお客様の手に届くようになっていく。
料飲店さんにもらえる置いてもらえるようになった。西本さんは西本さんは「料飲店さんも『池月』を我慢強く扱ってくれたことに感謝しています。」と振り返った。
勉強会で「お客様の1本ほど強いものはない」と繰り返し話す谷澤さんは「お酒は地元の宝であり、昔から地域の人と共に受け継がれてきたものです」といい、地元に支えられる強みこそが何よりも大事という。
そこでお客様との交流を深めるために、平成19年6月に池月ボウリング大会を催し、翌日5月までに計4回(参加総数200数名)行った。続けて、同年の秋からは「池月 秋の宴」と題し池月を楽しむ会を開催、今年で9年目を迎えようとしている。
第一回「池月 秋の宴」は、池月特約店有志が主催となってホテル日航金沢にて104名の参加を得た。蔵元からは川合社長さん、田中専務さんをはじめ、柳矢杜氏さんを招いて、ホテル日航金沢のシェフの協力のもと「池月のお酒とシェフの料理のコラボレーション」を企画し好評を博した。
会を終えて、酒屋たちは口々に造り手と飲み手の橋渡し役として遺り甲斐を強く感じた。翌21年は「池月とフランス料理を箸で楽しく食す」(ホテル日航金沢)、同22年は「ワイングラスで池月を」(ホテル金沢)と続き、同23年からはテーマを決めて各特約店が料理店とのコラボレーション(5~10店舗)で継続的に行われている。
このイベントは池月を囲んで酒を楽しんでもらうことに加えて「池月を地域の酒として応援してほしい」という、もう一つの目的がある。いわゆる”池月応援団”の設立を願っている。が、旗揚げはしたものの我々の力不足もあって具体的な活動までは至っていない。「課題を整理し、具体的な活動ができるようにしたい」と、継続的に話し合っている。
野々市市横宮8-5 つばき通り百番ビル1階 創業2005年 10月
今回は「ひなた」のご主人・秋田 等さんに、お話をお伺いしました。
修業時代に大変お世話になった「おさけやさん西本」の西本久孝さん(故)に、日本酒をはじめ商売の指南を多く教わりました。その西本さんとのご縁を大切にしたいとの思いから、西本さんが愛してやまない「池月」をメインのお酒に決めてメニューの構築をしました。
正直、お酒も勉強中の身なのですが、「飲んでうまし、食べても邪魔にならない」万能のお酒というイメージでしょうか。お客様の多くの方から「きれいなお酒だね」と言われますが、他のお酒に比べても飲みやすくて、ついつい手が出るお酒だと思います。
変化を感じるところで言えば知名度でしょうか。お客様の反応もますます良くなっているのはもちろん、各種雑誌での写真に見る機会が増えたように思います。ほんと嬉しいですよ。これは”うまい酒”を常に造り続けている鳥屋酒造さんと販売店さんたちの努力の賜物だと思います。今後も多くの支持が得られるよう、こちらも発信し続けます。
変わらないところといえば、お客様に愛され続けているところでしょうか。「今年のうすにごりも素晴らしいですね」「いつ飲んでも安定しているね」など、お客様の笑顔が見られるお酒です。このような評価を頂けるのも、変わらず良い酒を造っていただくのはもちろんですが、来店いただくお客様のより多くの方に「池月」を試していただく「池月フェア」を開催したいですね。